工作機械メンテナンスの課題:海外メーカー機の修理・メンテナンス問題
2024.06.05 メンテナンス
企業が海外メーカーの工作機械を選択する理由は様々です。欧米のメーカーは特定の業界や加工に特化した精度の高い機械を製造しており、企業は技術的な理由や希少性からそれらの機械を購入しています。また、海外拠点で使用されている機械と同様の機械を入れたいという理由で購入することもあります。一方、中国や台湾などのメーカーは一般的な汎用機の販売が多く、価格面でのメリットが購入の理由になっています。様々な理由から海外メーカー機は購入されていますが、いずれの場合も、その後の修理・メンテナンス面では課題が見えています。
日本国内における海外メーカーのサービス拠点の不足
工作機械の故障は、製品の品質や、故障によるダウンタイムによって、工場の生産性に直接影響を及ぼします。
海外メーカー機であっても日本での販売台数が多いメーカーは日本に拠点があり、修理・メンテナンスを提供しています。しかし、少ない人員で日本全国に対応しており、修理までに日数を要することがしばしばあります。一方、販売台数の少ないメーカーは販売代理店があっても、メンテナンスサービスの拠点をもっていないことがあります。その為、全般的に海外メーカー機のサービス対応キャパは不足しており、製造工場にとっては問題といえます。
機械の故障時に迅速な修理が受けられない、復旧までの時間が予測しにくいことは、工場の生産計画に大きな影響を与えます。
言語の壁
直接メーカーに問合せを行う場合、メーカーと外国語でのコミュニケーションが必要です。メーカー提供のマニュアルや書類が英語表記であることも多く、正確な情報の把握や技術的な相談、トラブルシューティング、問題の解決に時間がかかることになります。
文化・社会の違い
海外メーカーと日本企業とのコミュニケーションにおいて、文化的・社会的な違いが相互の理解の妨げとなることがあります。特に問い合わせへの回答は、日本人にとっては、対応が遅いと感じられることが多々あります。それらは組織体制やコミュニケーションスタイルの違いから生じています。
コミュニケーションスタイルの違い
一般的に、海外と日本ではコミュニケーションのスタイルが異なります。日本のコミュニケーションスタイルは間接的で、ハイコンテキスト文化です。お互いに相手の意図を察し合い、以心伝心でなんとなく通じる環境があります。つまり、言葉に頼らない非言語的なコミュニケーションも重視されています。
対照的に、多くの国のコミュニケーションスタイルは直接的でローコンテキスト文化に属し、前提となる文脈や共通の価値観が少ない状況の中で、明確かつ直接的なコミュニケーションをするようになっています。この違いにより、日本側の細かなニュアンスが正確に伝わらず、問い合わせの意図が理解されないことや、時として返事が来ないこともあります。
対応の違い
文化・社会の違いは、問合せへの対応の違いにもつながっています。日本では顧客サービスに対する期待が非常に高く、常に迅速な対応が求められています。
一方、海外、特に欧米では、担当者や会社自体の長期休暇によってその間、事態が動かない状態になることもあります。また、対応窓口は一本化されており、窓口担当者とよい人間関係を保つ必要もあります。窓口担当者を介して技術者へ連絡されるため、問い合わせ内容を理解してもらう説明の工夫が必要です。
これらの問題に対して
西部商工では、修理・メンテナンスに対応するために、国内外のメーカーとネットワークを構築しています。また、多言語スタッフが常駐しており、海外メーカーとの円滑なコミュニケーションをサポートしています。
海外メーカー工作機械のメンテナンスに関しては、西部商工にご相談下さい
適切なメンテナンスサービスをご提案します
海外メーカーの工作機械を使用する上で避けられない修理・メンテナンスの問題は、単に技術的な問題だけではなく、言語や文化的な違いによるコミュニケーションの問題も含まれます。西部商工では、これらの複合的な課題に対して総合的なソリューションを提供し、お客様が直面する問題の解決に貢献しています。
対応実績ブランド(海外メーカー)
対応実績設備一例(海外メーカー)
No. | メーカー名 | 加工種類 | 形式 |
---|---|---|---|
1 | Lidkoping | 研削盤 | CL660 |
2 | Boxford | マシニング | 300VMCi |
3 | Gleason | 研削盤 | P60 |
4 | SAMP(Emag) | 歯車研削盤 | S400GS S375G G500H S375GX |
5 | Safop | 旋盤 | Leonard CNC 50 |
6 | WFL | マシニング | M120 |
7 | Pietro Carnaghi | 5軸フライス盤 | AC36TMY |
8 | Jomach | 5軸フライス盤 | Model 146 |
9 | Thermwood | 5軸フライス盤 | Model 67 |
10 | ELB | 平面研削盤 | Micro-cut S48400 |
11 | Atomat | 彫刻・刻印機 | AT-820E |
12 | Soraluce | フライス盤 | SL-5000 |
13 | Zayer | フライス盤 | KMU 7000 |
14 | Andritz | ロール研削盤 | V955 |
15 | LVD | レーザー機 | FL-3015 |
16 | Willmax | フライス盤 | WM-10B |
17 | Giddings & Lewis | フライス盤 | VTC 2500 MC1250 |
18 | Weiler | 旋盤 | E30 |
西部商工のメンテナンスサポートの強み
西部商工株式会社は、製造業界の厳しいニーズに応えるため、高度なメンテナンスサービスを提供しています。そのサービスの強みは、以下の四つの柱に集約されます。
- 商社としての部品手配能力
西部商工株式会社は、商社としての長年の経験と実績を活かし、国内外問わず幅広いメーカーの部品を迅速に手配することが可能です。廃業メーカーや供給終了部品など、他社では入手困難なアイテムであっても、豊富なネットワークと知識を駆使して対応します。これにより、お客様の機械のダウンタイムを最小限に抑え、生産性の維持・向上に貢献します。
- 海外メーカー対応力と英語サポート
海外メーカーの工作機械を扱う際の最大の障害の一つは、言語と技術の壁です。西部商工株式会社では、英語をはじめとする複数言語に対応可能なスタッフが常駐しており、海外メーカーとのコミュニケーションをスムーズに行います。また、海外メーカーの技術に精通した専門技術者によるサポートも提供しており、複雑な問題でも迅速かつ的確に対応可能です。
- 廃業メーカー機のメンテナンス対応
廃業したメーカーやサポートが終了した機械のメンテナンスは、特に困難を極めます。西部商工株式会社では、これらの機械に対しても、長年の経験とノウハウを活かしたサポートを提供しています。部品の自社製造や代替部品の提案など、柔軟かつ創造的な解決策を提供し、お客様の貴重な資産を守ります。
- 保全対応と運用支援の提供
最先端のIoT技術を活用した保全対応や、定期メンテナンスプランの提案など、西部商工株式会社は単に故障を修理するだけでなく、故障を未然に防ぎ、機械の寿命を延ばすための総合的なサポートを提供しています。また、お客様の運用状況に応じたカスタマイズされたメンテナンスプランを提案し、効率的な生産活動のサポートを行います。
西部商工株式会社のメンテナンスサポートは、これらの強みにより、お客様の製造現場が抱える様々な課題に対して、最適なソリューションを提供します。信頼と実績に基づくサービスで、製造業の持続可能な発展をサポートし続けます。
効率的なメンテナンスへの道
製造業界における競争は日々激化しており、企業は生産性の向上とコスト削減を常に追求しています。
このような環境の中で、工作機械の効率的なメンテナンスは企業の持続可能な成長に不可欠な要素となります。
西部商工株式会社の提供するメンテナンスサポートは、そのような企業のニーズに応えるための強力なサポート体制を整えています。