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Raspberry Pi(ラズベリーパイ)を使用し、コストパフォーマンスに優れたIoT事例を紹介!

2020.03.17  インダストリー4.0ものづくり企業IoT基礎

Raspberry Pi(ラズベリーパイ)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ラズパイなどと略称で呼ばれることも多いですが、基板一枚でパソコンの機能を網羅することができる小型高性能コンピュータのことを言います。
今回は、このラズベリーパイがなぜIoTの導入で注目されているのか?また、なぜIoTの現場でラズパイがないと成り立たないのか?ということについて述べ、ラズパイを使った事例を紹介します。

Raspberry Pi(ラズベリーパイ)ってそもそも何??

Raspberry Pi(ラズベリーパイ)とは、そもそも何なの?という人も多いと思います。
ラズベリーパイとはイギリスのラズベリーパイ財団が、子供の教育向けに開発した小型コンピュータです。小型ながらパソコン並みの性能や、インターフェースの多様さなどで多くの人に受けれられ、世界中で大ヒットしたコンピュータです。
今までは主に子供向けのプログラミング学習や、大学での授業で用いられるような用途で購入されることが多かったのですが、教育向けに作られていることから、価格が安いにもかかわらず、高性能な仕様ということが注目を集めます。
USBやイーサネット接続、microSDカードも搭載でき、カメラとの接続やHDMI端子など、今のパソコンとの接続に足りうるインターフェースを持っています。
さらに、CPUのクロック周波数は1.4GHzとインテルのCore2 Duoと同等の性能をもっており、メモリも1GBを搭載しています。
Core 2 Duoは約10年前のパソコンに標準装備されていたCPUです。基板一枚のコンピュータにしては恐ろしいほどの高性能です。
こんな高性能なコンピュータが基板一枚でしかも、販売価格が数千円というのですから驚きです。

IoTの普及で再び注目されたのはなぜ??

ラズベリーパイの販売が始まったのは2012年でおよそ8年ほど前です。販売当時は主に教育向けの端末で、プログラミング学習や、大人が趣味のプログラムを動かす端末として使われていました。
それから時がたち、IoTの導入でなぜラズベリーパイが再び注目されることとなったのでしょうか?
最も大きな理由は対応しているインターフェースの多さにあります。
基板一枚のコンピュータでも、USBポートは二つ搭載されており、一時保存用のSDカードスロットも搭載されています。IoT用のカメラを接続する場合もカメラ用の接続端子を備えています。また、外部へのデータ転送を行うような場合もイーサネット接続を行うことにより、簡単に転送することが可能となります。
CPUやメモリといったラズベリーパイの性能面でも、センサ等の機器からデータを一時的に吸い上げて、外部へ転送する必要最低限のことを行うためにはちょうどいい性能と言えます。しかも小型なため、設備に実装する際にも場所を取りません。


OSに関しても、マイクロソフトのWindows 10 IoT Coreをインストールすることができ、高度が制御が可能となります。
基板一枚のワンボードコンピュータと言えば、マシン語のようなメモリ容量を取らない初期のコンピュータ言語しか理解できないイメージの方も多いと思いますが、メモリも1GBありますので、JavaやRuby、IoTやAI開発によく使われているpythonといった高度プログラミング言語でプログラムを行うことも可能です。
繰り返しますが、これだけのことができて、本体価格は数千円となります。コストパフォーマンスは最強です。

ラズベリーパイを使ったIoT例1:SORACOMとの連携

IoT向けのプラットフォームサービスを提供してSORACOMでは、データを取得したいセンサとネットでつなげるデバイスとして、ラズベリーパイの使用を推奨しています。


SORACOMでは、ラズベリーパイによる無線LANの接続や、データの送信先でもあるクラウドとの通信などを行うためのサンプルプログラムを公開しております。ラズベリーパイは本体も低価格であり、通信も携帯回線であっても大容量通信を行わないため、低価格です。
IoT普及のために、低価格でリーズナブルなサービスの提供に努めています。
SORACOMでは、こうしたサービス以外にも、IoTに必要な分析を行うプラットフォームの提供や機器の提供など、IoTに必要なものをトータルで提供しています。

ラズベリーパイを使ったIoT例2:昔の機器にもIoT端末を追加し、業務効率化

工場にある古い工作機械は、IoTによるネット接続を行いたいという場合、高額ない費用を払って改造や更新を行わなければならないと考えている方もいらっしゃると思います。機械が製造された当時は機械がネットにつながるなんて考えてもいなかったので当然です。しかし、そんな費用を払う余裕もないという工場がほとんどであるというのが現実です。
こうした場合、機械に後付けでセンサを増設し、ラズベリーパイによるサーバとのネット接続を行うことで、手ごろな価格で古い機械のIoT化を行うことができます。

こうしたサービスを提供している業者も出始めていますので、工場の機械をそのままで、機器がネットで接続することができるようになります。
IoTの理想は、すべての機器がネットで接続され、連携する状態ですが、こうしたサービスが活発化してくれば、現実味を帯びてきます。

ラズベリーパイを使ったIoT例3:センサや制御機器の一次処理を現場で行う(エッジコンピューティング)

IoTによる制御を考えた場合、データを全てサーバへ送信して、その後にサーバ側で処理され、制御したい内容を制御機器に変身されるということが想定されます。
しかし、こうした機器が1,2台の制御であれば問題がありませんが、機器が多くなってくるとデータ通信量が多くなり、通信回線の容量を圧迫してきてしまいます。
こうした状況を防ぐため、センサと制御機器の間で、ある程度の一次処理をセンサなどがある現場側で行い、その結果のみをサーバに送る必要性が出てきます。IoTの現場側、端を意味するエッジ側で処理を行って通信量を削減する構想をエッジコンピューティングと呼ばれており、IoTの第二段階とも言えます。
こうした高度が処理を行わせるIoTは、まだまだ普及段階である現在では必要性が低いですが、ただセンサを接続しネットにつなげるだけのIoTではこうした高度な処理に対応することは不可能です。
この場合、あらかじめパソコン並みの処理やインターフェースを持っているラズベリーパイで構成することで、エッジコンピューティングへの対応も容易となります。

まとめ:IoTにラズベリーパイは必要不可欠!

ラズベリーパイはもともとはIoTを構成する重要な機器として開発されたわけではありませんでした。
しかし、その性能と小さな形、価格など、多くの要素がIoTのために開発されたのでは?と思えるほどマッチしています。
ラズベリーパイはプログラムやアイデア次第で様々なことができる可能性を秘めています。今後紹介していくIoTの事例では、ほぼ例外なくラズベリーパイが使用されていると言っていいでしょう。それだけIoTを構成する際に必要不可欠な機器です。
導入を検討されている工場の方も、ラズベリーパイのプログラムまでは理解する必要はありません。しかし、ラズベリーパイがどのようなものか?ということはきちんと理解しておく必要があるでしょう。