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IoTで課題解決

切削加工のサイクルタイムを最大20%まで短縮するソフトウェア:SIEMENS ACM

2023.03.22  予知保全、自動分析分析ソフト

CNC加工において、それぞれの切削フェーズに合わせた切削条件を設定することは大切なことです。一般的には、加工される素材の硬度や、使用する刃物の種類、求められる面の粗さなどにより、刃の送り速度と回転速度を調整します。特に超硬合金の加工においては、刃物が材料に進入する際の負荷が高く、工具を保護するためには遅い速度で加工する必要があります。

切削加工に時間がかかる課題

従来の加工システムにおいては、各加工フェーズの中で最も負荷がかかる部分に切削条件を合わせる必要がありました。また材料の中に予期せぬ不均一があった場合に備え、送り速度に安全な幅を持たせるような工夫も必要でした。しかしこの方法では、負荷が低い場所であっても刃の送り速度を変更することができないため、加工に時間がかかるという問題が発生します。

Siemensが提案したACM

この加工に時間がかかるという課題を解決するのために、電機メーカーとして170年以上の経験を持つ、あのSiemensが、Siemens DXソリューションプログラム(SISW)として、ACMというソフトウェアを多くの企業に提案しています。

ACMとはAdaptive Control & Monitoringを意味し、切削中のスピンドルの負荷を常時モニタリングし、それを送り速度の調整に活用するシステムです。例えば大きな負荷がかかりやすい、刃物が材料に進入する場面においては送り速度を低下させ、比較的負荷が下がる切削中には送り速度を上げるようなコントロールを行うのです。

ACMでは、主軸負荷の他にも、切削工具のデータやワークの材料特性などの情報を取得。それにより、加工フェーズではなく、各瞬間において許容される最高の送り速度での加工が可能になるのです。また主軸にかかる負荷の変動は仕上げ面に影響を与えますが、ACMならば常に主軸負荷をモニタリングし、最適な送り量を算出するため、仕上げ面の均一さにも貢献します。

AGMの画面: 水色のバーは切削状況、赤色の線は送り量の測定の状況
10分の時間帯におけるステータス変動

1時間の時間帯におけるステータス変動

5つの刃物保護パターンと送り量の関係

ACMでは刃物にかかる衝撃のパターンを5種類に分類し、それぞれにおいて最適な送り量の調整を行っています。送り量の調整は、入力された送り量を100%とした割合で行われています。

1.標準的なパターン
エンドミルにおける送り量の標準的な制御パターンです。
刃物がワークに進入する瞬間、刃物の送り量を50%まで減速します。その後、主軸の負荷をモニタリングしつつ、送り量を上昇させ、刃物保護の必要がなくなる頃には、100%を超える送り速度で切削を行い、切削時間を短縮させます。


2.衝撃が少ないパターン
刃物がワークに進入する瞬間の衝撃が少ない場合には、刃物が空中にある状態から切削状態に入る間に、保護プログラムは働きません。切削量が少ない場合などに適用されます。

3.刃物保護の時間が短いパターン
ドリルやフェイスミル、エンドミルのように、素材に対して垂直にツールが進入する場合には、刃物保護が働く時間は短くなります。切削状態に入る際、100%まで送り速度を落とし、その後は状況に合わせて送り速度を上昇させます。


4.集中的な衝撃が発生するパターン
エンドミルやフェイスミルが深い噛み込み量で材料に進入する際には、瞬間的に強い衝撃が発生します。このような場合には衝撃保護プログラムにより、刃物の送り速度を20%まで減速させ、刃物と材料の衝突を防止します。この保護パターンは、ボールミルの標準的なセッティングになっています。


5.特殊ケースでの刃物保護プログラム
刃物保護プログラムが働く時間は長くなります。状況によっては、使用者が独自にプログラムを入力してもらう場合もあります。

送り量を最適化したことによりサイクルタイム短縮に至った事例

ACMは、航空宇宙分野や自動車産業、金型業界など様々な業界で活用されています。

例えば航空宇宙分野で使用されるランディングギアの切削加工では、切削難易度の高い部分が存在しています。このような場面において、従来はオペレーターが手動で刃物の送り量を調整していました。しかし、特に多軸加工機においては、作業員の目視では加工部位の確認がしづらく、状況が正確に把握できないため慎重にならざるを得ず、許容される最高の送り速度での加工は不可能でした。

しかし、ACMならば切削状況を常にモニタリングしているため、刃物の食いつき時だけでなく、加工中であっても、その瞬間ごとの最高の送り速度で加工ができるようになり、およそ27%の加工時間短縮につながりました。

人を付けなくても機械に任せられる加工の実現

ACMが改善できるのは、次の4点です。

1.サイクルタイムの短縮
リアルタイムに主軸の負荷をモニタリングすることにより、大きな負荷がかからない部分においては、その瞬間に許容される最高の送り速度で加工できるようになります。これによりおよそ15%から20%のサイクルタイムの短縮が可能になります。

2.工具の衝突防止
工具の保護はACMの特徴的な技術の一つです。ACMが組み込まれた加工機ならば、刃物が素材に進入する際の送り速度を十分に落とすことができるため、工具が素材に衝突することがなくなります。加工速度を落とさなくても、進入時の送り速度を遅くできるのが特徴です。

3.工具寿命の向上
工具が素材に衝突しないことに加え、ACMでは加工時の負荷を常にモニタリングして最適な送り速度を選択できるため、工具への負担が少なくなります。それにより、工具の寿命が向上しまし。

4.工具の再研磨に出すべきタイミングの最適化
ACMでは、工具の破損の兆候を検知することも可能になります。これにより工具の破損に至る前に再研磨に出すなど、予知保全が可能になります。

ACMソフトウェア・テクニカルシート

西部商工なら柔軟かつ簡単な方法でACMの導入をサポートします

  1. 工作機械・CNCの知識があるため、ワンストップサービスの提供が可能
  2. 導入後に必要な効果測定や報告書作成のサポート
  3. 現場改善をし続けるために必要なソリューションの提案

シーメンスのDXソリューションの中に売り上げ1番のACMというソフトを簡単に説明させていただきました。送り速度の最適化により短いサイクルタイムでの加工を可能にするソフトです。

西部商工は正式のSiemensのパートナーなので、サービスの品質に保証できます。

西部商工3つの強み

  1. 現場を熟知した
    ソフトウェア開発が可能
  2. 実績ある
    アプリケーションの
    カスタマイズ
  3. 既存の
    アプリケーションと
    連動可能

導入までの流れ

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よくあるご質問

シーメンス以外のNCは対応可能可能でしょうか?
はい、対応可能です。FANUC,Heidehein,三菱のような他社製NCもたくさん実績がございます。
ソフトウェアはサブスクリプション型ですか?
いいえ、買い切りになります。但し、毎年にメンテナンス費用が発生します。
ソフトウェアを利用するには別途のパソコンの用意が必要でしょうか?
ご利用のNCがSIEMENSの場合、お持ちの機械のHMIからソフトの操作が出来ますが、他社製の場合、別途でパソコンを用意する必要があります。

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