【対応事例】溝口機械製作所/ローターミーリングマシン バックラッシュ調整
製造業では、安定した精度の高い加工が求められており、加工精度を維持するためには機械のメンテナンスは欠かせません。特に古い機械やメーカーサポートが終了した機械のメンテナンスでは、作業者に適切な知識と技術力が求められます。中でも、バックラッシュの調整は多くの加工現場が悩まされている共通の課題であり、加工精度にも影響を及ぼす重要な調整です。
西部商工は豊富な知識と技術力を生かしてメーカーサポートが終了した古い機械でもバックラッシュの調整に関するご相談に対応しています。
今回は、実際にご相談頂いたバックラッシュの調整事例をご紹介します。
修理対応概要
- メーカー名:溝口機械製作所
- 機械の種類:ローターミーリングマシン
- 機械型番:MKN800HR
- 依頼内容:バックラッシュの調整
- 現象:ハンドル=0.05mm、早送り=0.02mmのバックラッシュ
- 結果:ハンドル/早送り共にバックラッシュ量が0〜0.01mm以内に改善
ご依頼の背景
産業機械の部品を加工している製造会社A社様(関西)保全部からのご連絡。
A社が保有する溝口機械製作所製のローターミーリングマシンは、40年以上前に製造された古い機械で、今でもメーカー側が対応しているのかわからず、修理できる会社を探しているとご相談いただきました。
状況としては、バックラッシュが大きい為、機械で指示した通りの寸法で製品が仕上がらないとの事でした。当初、お客様は、エンコーダーの交換や、ガイド部の調整を実施されましたが、改善に至りませんでした。
ご相談時は、わざと狙い寸法より大きくなるように加工した後、少しずつ調整しながら適切な寸法に仕上げていた為、作業員の工数が増えている状態でした。
西部商工に依頼した決め手
古い機械でも修理ができる西部商工の対応力が決め手となりました。
西部商工は、溝口機械製作所のサービスパートナーとなっており、図面の提供や技術相談等、メーカー側と連携をしながら対応することができました。
修理対応
機械の現状を把握するために現地訪問を行いました。
具体的な対応として、カップリングおよびベアリングナットの緩み確認を行った結果、緩みがなかったため、ボールネジの摩耗が原因であることを特定しました。ボールネジの即交換が必要な状態ではなかったため、カップリングとベアリングナットを増し締めし、さらにCNCのパラメータを調整してバックラッシュの調整を実施しました。
調整の結果、バックラッシュ量は改善され、0〜0.01mm以内に収まりました。
修理前
バックラッシュの量:ハンドル=0.05mm、早送り=0.02mm
修理後
ハンドル/早送り共にバックラッシュ量が0〜0.01mm以内に改善
お客様からの評価・当社からのご提案
ご担当者様からは原因となる箇所が判明したことにご満足いただき、余計な工数も削減することが出来ました。またメーカーとの間に当社が入って調整したことにも喜んでいただけました。
当社からは、今後のトラブルを未然に防ぐための定期メンテナンスと、次回、ボールねじ交換のサポート提案をいたしました。
西部商工ではバックラッシュでのお困り事や古い機械についてのご相談に柔軟に対応しています
西部商工では、レトロフィットやメンテナンスを通じて、持続可能な製造環境の構築をサポートします。
さらに、工場機械のメンテナンスにおいて、予防・予兆保全、部品の手配までオールインワンで対応可能です。詳細は、当社のメンテナンスページをご覧ください。
ご依頼の流れ
- お問い合わせフォームから、製品名、お問い合せ内容等を入力の上、お問い合わせください
- 想定の対応時間、交換部品、修理場所までの交通費に基づき、お見積りの準備・提出(内容によって、見積りに訪問が必要です。)
- 交換部品の発注(対応内容によっては不要です。)
- 修理訪問