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ソリューションブログ

AR(拡張現実)とIoTで技術サービスエンジニア部門に変革を起こす方法

2022.07.04  NEWSインダストリー4.0ものづくり企業IoT基礎

製造業の技術サービスエンジニア部門に所属するエンジニアは、会社の製品を熟知している必要があります。また、多くの場合一人で現場に出向くため、自社製品の修理以外にも現場での対応力も求められます。激務なうえ、高スキルである必要がありますが、実際は満足な職場教育を受けることができないまま現場で対応することが多く、離職者も多いことが問題となっています。
そんな技術サービスエンジニア部門を、AR(拡張現実)とIoTで変革をする動きがあります。
イギリスのIoTニュースサイト「IoTNOW」より、「3 ways Augmented Reality and IoT can transform your service team(拡張現実とIoTがサービスチームを変革する3つの方法)」から、サービスエンジニアリング変革の必要性を提案します。

IoTとARを利用したサービスエンジニア部門の変革を起こす要素

ものとインターネットをセンサで接続する「IoT」やデジタルの力で現実の世界に有益な情報をゴーグルなどを通して見えるようにする「AR(拡張現実)」は、技術サービスの分野で、これまでの仕事の進め方を一新する可能性を秘めています。
具体的には以下の3点において、革新的となるでしょう。

1. IoTとARを利用し、修理作業のトレーニング
2. IoTとARを利用し、修理作業時間の短縮
3. DX管理ツール導入による技術者派遣の最適化

それぞれの内容について個別に解説していきます。

IoTとARを利用して、修理作業のトレーニング

IoTにより、実際に機器からの運転データなどの状態を、遠隔でも確認することができるようになりました。
これにより、機器を管理している工場の従業員だけでなく、機器の製造メーカへも運転データの共有が可能となっています。
実際の運転データを遠隔で確認し、熟練のサービスエンジニアの指導の下、どのような不具合が考えられるかといったトラブルシューティングを、遠隔の事務所にいながら、機器データを確認し行うことができるようになります。
以前は、こうした新人のOJTのようなことも先輩エンジニアと現場に行って行わなければなりませんでした。
これは、熟練のサービスエンジニアにとっても、現場に出向く前にある程度故障している可能性のある個所を特定してから、現場に交換部品などを持って訪問することが可能になります。そのため一回の出張で故障修理まで行うことができるようになり、故障から修理復旧までの平均時間(MTTR)の短縮にも貢献します。
また、現地で経験の浅いサービスエンジニアが、事務所にいる熟練のサービスエンジニアに現場から問い合わせを行う際にも役立ちます。ARにより分解しない状態でも機器内部が見えるような機能や、写真の共有などが可能になります。機器の分解箇所や、気を付ける点などを現場にいるエンジニアに相違なく伝えることができるようになるのです。

これは、新型コロナのパンデミックにより、出張者を必要最低限に抑えるよう要望された場合にも、熟練のサービスエンジニアからアドバイスを受けながらの修理作業が可能となります。「その人にしかできない」という作業の偏りを減らすことにも繋がります。

過酷な労働環境に置かれたサービスエンジニアは技術の習得の他にも、現場対応力など様々な無形スキルをもとめられるため、離職率が平均31.5%と他のエンジニア業種よりも高めです。
現場に行かなくともARを用いてのトレーニングを行うことで、このような労働環境を少しでも改善できる可能性があります。

ARを使ったトレーニングを使用する必要がある理由

  1. 新しい技術者の育成の早期化
  2. わかりやすい形で消耗部品の交換トレーニング
  3. 世界中の技術者からの意見の収集が可能
  4. トレーニング施設、旅費、オフラインリソースに関連するコスト削減
  5. エンジニア間のスキルギャップの解消

IoTとARを利用して、修理作業時間の短縮

IoTやARを利用した機器は、日常的に使用している工場の従業員などが、製造メーカに故障に関する問い合わせを行う場合にも有効に活用できます。
どのような不具合が出ているのか、機器がどういう状況なのか?という製造メーカのエンジニアが聞きたい内容を、専門家ではない工場の従業員から聞き出すのが至難の業です。
わかりやすく聞きたいことを説明するなど、余計な手間が増えてしまいます。
遠隔でのモニタリングが行われていれば、その共有データを見ながら、どのような部分に不具合があるかを推測することが簡単にできます。
また、工場の従業員が自分たちで部品を交換する場合も、ARによるエンジニアのアドバイスの元で作業を行えば、エンジニアが遠隔でも近くでアドバイスしているかのような状況に、工場の従業員も安心して作業を行えます。
これにより、サービスエンジニアの現場到着を待たなくても、不具合個所の特定、部品交換を行うことができるようになるため、修理作業時間の短縮にもつながります。

修理エンジニア部門にARやIoTによるリモートアシスタンスをお勧めする理由

  1. 初回修理完了率(FTFR)や平均修復時間(MTTR)などの改善
  2. 対象分野の専門知識をオフィスから現場に拡大
  3. サービス手順を通じて技術者とエンドユーザーを安全にガイド
  4. 出張制限時の技術者の安全と、ビジネスの継続性を確保
  5. 顧客満足度と契約更新率の向上

DX管理ツール導入によるエンジニア派遣の最適化

これらのARやIoTによる現場からのデータと、エンジニアがどこに出張しているのかといった一連の関連する情報を一元的に管理する管理ツールを導入することで、サービスエンジニア部門がより一層、業務の効率化が図られ、出張に無駄な時間が生じることがなくなり、長時間労働の是正にもつながると考えられます。
ARやIoTデータをDXによる管理ツールと連携させることで行える業務改善とも言えます。
こうしたツールの導入は、長時間労働の是正の他にも、サービスエンジニア部門がより稼働率を高めて、稼ぐ組織になるということに言い換えることができます。
重要ではあるが、ハードワークで顧客から感謝されるだけが仕事のやりがいというサービスエンジニアもいまだに多くいます。
こうしたサービスエンジニアの置かれている状況を改善し、より新人が業務のスキルを身に着けやすく、現場作業で困ったことがあれば、わかりやすいアドバイスがもらえる状況を作ることができるのも、ARやIoTをサービス部門へ導入する理由にもなります。

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