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ソリューションブログ

無線版バーコードともいえるRFID 製造業の業務効率化の切り札に

2021.11.25  インダストリー4.0ものづくり企業IoT基礎

RFID技術(Radio Frequency Identification)は、物流システムの分野で、荷物追跡システムなどに利用されております。人の手による商品追跡が基本であった従来の業務に革命に近い変化を与えた業務効率化の要です。
身近なところでは、電子マネーなどのICカードにも利用されており、既に多くの分野で普及していて、技術的には確立しています。
しかし、製造現場への導入はあまり進んでいるとは言えません。
今後の製造現場の業務効率化への参考として、RFID技術について解説します。

そもそもRFIDってどんな技術?

宅配便や郵便などの物流システムにおいては、人から人、各拠点へ正確に物を届けなければなりません。
今までは荷札などに番号を書いて、メールや電話などで何番の番号の荷物がいつ届くといった管理を人が行っていました。
量が少ない場合は問題ありませんが、多くの荷物を受け入れると、荷物を数えるだけでも大変です。
そんな時に端末一つを荷物の山に向けると、どこからの荷物が何個あるのかが瞬時に分かれば非常に便利でしょう。
そんな「あったらいいな」を実現した技術こそがRFID技術です。
RFIDとは、英語では「電波の周波数による身元判別」という意味になります。無線により荷物につけられた端末に瞬間的に接続して、番号等を読み取ることで人が一つ一つの荷物の荷札を確認するのと同じことを離れた場所から瞬時に行うことができるのです。
RFIDを利用する場合、荷物に「ICタグ」と呼ばれる指定の電波を受信すると、応答することができる機器を取り付けて出荷します。
このICタグの読み取り履歴をデータサーバに各拠点からアップデートすることで、「今どこの拠点を通過した」という情報が簡単に確認することができるようになりました。
今までの荷物追跡では各拠点に連絡をして、荷物の山の中から該当の荷物を探し当てなければなりませんでしたので、大きな進化と言えます。

電子マネーや入館カード、回転寿司にもICタグ

RFIDを利用するためにはICタグをつけなければなりません。
ICタグは日常の様々な場所にすでに取り入れられています。
電子マネーによる買い物や電車に乗る場合などに、読み取り機にカードを近づけるだけで決済ができるシステムも、読み取り機から指定の電波が発信されて、持っているカードのICタグが応答する形で、サーバ上の電子マネーデータが変化することで決済が完了します。
原理的には、物流システムの荷物追跡と同じものと言えます。

意外なところでは、回転寿司の皿を計測する場合にもRFID技術が応用されています。
食事が済み、会計をする場合に端末を向けるだけで、皿の数が数え終わっている場面に遭遇したことはないでしょうか?
これも皿に搭載されたICタグが端末の電波に応答して、それぞれの皿の値段の情報や数を計測して、会計金額を計算するというシステムになっています。

このようにして見ると、既に多くの分野にRFID技術が導入されており、その応用範囲が広いということがわかるでしょう。

RFIDは使用する周波数によって反応距離が異なる

交通系ICカードなどは、端末にかなり近づけないと反応しないことがわかります。
しかし、物流システムに使われているようなRFIDはそんなに近づけないと反応しないのであれば大量の荷物を一度に読み取ることは不可能です。
これは同じRFIDでも、使用する周波数が異なることによるものです。数センチ以内に近づけないと反応しない方よい場合と、20m程度離れていても反応させたい場合で使い分けることができるのが大きな特徴です。
海洋レーダーなどで使われている13MHzの周波数で使われているRFIDは至近距離での検出に使われ、携帯回線などに使われている800~900MHzの周波数で使われているRFIDは20m程度離れていても端末を向けると反応します。

製造業でのRFID活用例1 在庫管理システム

様々な場面で利用されているRFIDですが、ICタグをつけた部品ケースなどを用いて部品在庫の在庫管理システムとして運用する場合などが考えられます。
工場ではその時点での在庫を確認するために棚卸しを年一回行うというところもあるでしょう。棚卸しは部品の数を一つ一つ数えて最終報告を行う地道で売り上げにつながらない作業となります。
何とかして効率化を行いたいと考えている工場経営者の方も多いのではないでしょうか?
この場合、RFIDを活用し、部品本体にICタグをつけることで現在部品在庫を使っているのかどうかということを使用するごとにサーバに記録していくということも可能となります。
その日に使った部品の記録と現在の在庫の照合のために、その日の終わりに管理端末を部品在庫棚に向けていけば、棚卸しを待たなくても、現在の最新の在庫を管理することが可能となります。
これで年一回の棚卸しの際に個数が合わないという事態に陥らなくなります。

製造業でのRFID活用例2 製造番号としての製造履歴

製品の特性が個々に異なるような場合、製造年月や製造履歴が、機器修繕の際に重要な情報となります。
しかし、製造番号などを記載したラベルがはがれてしまった場合、製造履歴を追うことができなくなってしまいます。
このような場合に、表面でない隠れた場所にICタグを取り付けていれば、サービスマンが製品に端末を向けることで製造履歴を確認することができるようになります。
どのような調整を行い、どんな形で出荷されたのかという細かな情報はサーバに記載されています。
RFIDを活用することで、製品の製造情報や出荷情報を活かしたアフターサービス体制を確立することも可能です。

電源の必要がないICタグは無線版バーコード

RFIDのICタグは動作させるのに電波を受信して動作するため、外部電源が必要ありません。
そのため、バッテリなどの余分な構成機器が必要なく手軽に搭載することができます。
無線で接続するため、バーコードのように見えている場所に貼り付けるのと異なり、隠れた場所に取り付けても反応するため応用できる範囲が広がります。
正に無線版のバーコードとも言えるRFID技術は、今後も様々なシステムに応用されていくものと考えられます。

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